皮膚ガンの増加、生態系の破壊、異常気象・・・・。

人類は今殺人紫外線の恐怖にさらせれています。 地球が育んできたオゾンの障壁を人間自らの手で破壊することによって引き起こされています。破壊の元凶はフロンガスです。 現在の日本には10年前の3〜4倍の日光角化症患者がおり、それが皮膚に変わる確率も2〜3倍に増えています。同様にメラノーマという皮膚ガンも増加していますが、これは転移が早く死亡率が高いのが特徴です。これらの病状は、日光に含まれる紫外線、日焼けとの関係が非常に大きなものとなっています。ここではフロンとオゾン層の関係を中心に紹介します。
オゾン層の破壊とは?  

成層圏(地上約20キロ〜40キロ)に存在するオゾン層は、有害紫外線(UV-B)を吸収することにより、生命を保護する大切な役割を果たしています。しかし、このオゾン層を、CFC(クロロフルオロカーボン)等の化学物質が破壊することが、1970年後半から問題視されるようになりました。  CFC,HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)等のオゾン層破壊物質は、化学反応を起こしにくい物質であるため、大気中に放出されても対流圏ではほとんど分解されずに成層圏に達し,そこで紫外線によって分解(光分解)され塩素原子を放出します。この塩素分子が分解触媒となって成層圏のオゾンを連鎖的に破壊するため、結果的に地表に到達する有害紫外線の量を増加させることになり、皮膚ガン、白内障の発生率が上昇し、生態系にも重大な影響をもたらします。  CFC等については日本を含む先進国では、95年末をもって生産等が全廃されましたが、HCFC,臭化メチル等の生産規制はまだ行われて降りません。また、CFC等はオゾン破壊物質であるとともに、強力な温室効果ガスでもあるため、これらの対策は地球温暖化の観点からも重要なものです。

図1.フロンと紫外線

図1.フロンガスと紫外線
オゾンホールとは?
 
南極の特殊な環境下では、CFC等によるオゾン破壊が顕著に進行し、オゾンの量が極端に少ないオゾンホールができます。 オゾンホールは毎年8月(南極では春)頃に発生し、12月頃に消滅します。春になるとよく日に当たるようになり、CFC等が分解し、塩素原子や臭素原子を形成することでオゾンの破壊反応が進行します。このオゾンホールが発見されたのは、1982年の日本南極観測隊によって春のオゾン量が減少していることがわかり、のちの1985年イギリスのファーマンらによってオゾンホールの存在が報告されました。1998年には過去最大のオゾンホールが出現しました。

左.1979年10月
右.1998年10月 の南半球の月平均オゾン量

 図2.オゾン層破壊物質の生産規制の効果予測
オゾン層破壊物質の
生産規制等の効果(予測)

モントリオール議定書に基づいた規制が遵守それた場合の成層圏での塩素換算濃度〔成層圏においてオゾン層を破壊する物質(塩素、臭素)を塩素濃度に換算したもの)の変動を、国連環境計画(UNEP)の報告書(1998年)において化学的に予測したものです。 2000年にはその量はピークに達し、2050年までには1980年の水準まで戻ると予想されています。

フロンPartU

オゾン層の現状

家庭でのフロン排出 図